RIPE AtlasのProbeを設置してみた
はじめに
最近、RIPE AtlasのProbeを入手したので、
RIPE Atlasとは何か、Probeの入手方法、またProbeを設置したら何ができるのかを書いていこうと思います。
RIPE Atlasとは
RIPE NCCによって実施されている、世界中のエンドユーザー側からインターネットへの到達性をモニタリングし、そのデータを集め視覚化したり、
また、Probeを設置している人には特定の計測を実施できる取り組みのことです。
個人でも参加できます!
詳細は公式ページで
What is RIPE Atlas? - RIPE Atlas — RIPE Network Coordination Centre
ちなみに、DNSルートサーバへの到達を可視化しているDNSMONは、そのRIPE Atlasのモニタリングデータから成り立っているらしいです。
atlas.ripe.net
入手方法
Probeを手に入れるには、下記ステップが必要になります。
※注意 私がProbeを入手したのは、2016年の11月頃です。申し込み方法はRIPE NCCの都合で変わる可能性もあるのであしからず。
- RIPE NCCのアカウントを作成
- Probeを申し込む
- 国際便で送られてくるのを待つ
というように、わりと簡単です。
ちなみに、入手方法の公式ページは下記の通りです。
Become a RIPE Atlas Probe Host - RIPE Atlas — RIPE Network Coordination Centre
RIPE NCCのアカウントを作成
アカウント作成は下記URLより実施できます。
https://access.ripe.net/registration
Probeを申し込む
Probeの申し込みは下記URLから実施できます。先ほど作成したアカウントでSing inしましょう。
https://atlas.ripe.net/register
記入項目は8個です。
上記画像の上部に注意書きがありますが、それは既にProbeを申し込だ私のアカウントでの表示なのでスルーしてください。
- Company
個人であれば、記入しなくても大丈夫のようです。
- Care of
自分の名前が自動的に入っているはずです。
- Street name and house number
住所を記入します。この住所に国際便でProbeが届くので間違わないように。
- Postcode
郵便番号を記入します。
- City
都道府県を記入します。
- Country
プルダウンからJapanを選びます。
- AS Number
Probeを設置するネットワークのAS番号を記入します。
ブラウザを開いているIPと同じネットワーク内であれば、下記URLで確認して記入します。
http://bgp.he.net/
わからなければ空白でも問題ないようです。
- Notes
特記事項があれば記入します。なければ空白で。
後は、規約のところにチェックを入れて[Submit your application]をクリック。
※ 確認画面は挟まれないので、記入が正しいかチェックしてからクリックしましょう。
国際便で送られてくるのを待つ
申し込みをしたら、アカウント登録したメールアドレスに「Thank you for applying for a RIPE Atlas probe!」という件名のメールが届くので一応見ておきましょう。
申し込み番号などが記載されてます。特に返信などは不要です。
申し込みから2-3日で発送されたことを通知する「Your Probe shipped」という件名のメールが届きます。
オランダからなので、到着は発送通知メールから1週間ほどかかります。
私の場合、いつの間にかポストに投函されてました。
ちなみに、発送はPostNL経由でした。追跡番号とかはないです。
Probeの設置
上記画像のもの(Probe本体、LANケーブル、USBケーブル、設置&登録方法カードの4点)がRIPE NCCから届きます。
Probeの登録
下記URLから登録します。Sing inしてないなら、登録したアカウントでSing inします。
https://atlas.ripe.net/register/
Probe IDとMACアドレスは、Probe本体の裏に記載されていますので、それらを記入して、[Register your probe]をクリック。
Probeの接続
接続といっても、DHCP環境にあるネットワークに接続するだけです。
ちなみに、電源はUSB給電となっています。
下記URLからProbeがActiveになったことを確認できます。[Probe ID]のところにご自分のProbe IDをいれてください。
https://atlas.ripe.net/probes/( Probe ID )/#tab-status
「Your probe is currently connected.」になっていれば、正常に起動して接続されています。
接続されていなければ、Probeを繋げているのネットワークのDHCPやルーティングなどを確認してください。
RIPE Atlas利用方法
ダッシュボード(My Atlas)
RIPE Atlasのダッシュボードは以下のURLからアクセスできます。
Probeの状態。Creditの残高。Measurementsのステータスなどが確認できます。
https://atlas.ripe.net/my/
Credits
Welcome Bonusで500,000。そして、Probeを動かすことによって、Creditを稼ぐことができます。(一日稼働で約20,000ほど)
このCreditは個人でする計測(Measurements)に必要になってきます。
Measurements
世界中のProbeを利用して、様々なデータの収集が可能になる機能です。
計測できるタイプは、Ping, Traceroute, DNS, SSL, HTTP, NTPの6種類
計測を実施するProbeも、国/ASを選べたり、使用するProbeの数や頻度が選択できます。
数や頻度に比例して必要になるCreditも増えるので注意を。
例: 10個のProbeを使って、特定IPにPingを一回計測すると、60Credit必要になります。
そして、計測した結果はjson形式で取得できるので、解析するのに便利です。
DomainMON
DomainMON - Monitor DNS servers - RIPE Atlas — RIPE Network Coordination Centre
また、DNSMONの様に、自身のドメイン(の権威DNS)をモニタリングして可視化できるDomainMONというものもあります。
私は、まだ試していないので、詳細なことはわからないのですが、試したら、また詳細を書きたいと思います。
終わりに
RIPE AtlasのProbeを設置して、また2週間ぐらいしか経っていないので私もまだ細かいところまで試せていないのですが、
RIPE Atlasに興味を持った方の参考になれば幸いです。